2005年 全関東学生ダートトライアル選手権大会 選評

今年度の全関東学生ダートトライアル選手権大会は大波乱となった大会でした。早稲田大学は前年度もドライバーを務めていた佐藤真(4年)と山田悠馬(4年)に加え、今回新たに3年生ながら全関東学生ジムカーナ選手権大会で4位入賞を果たした大谷航太郎という布陣で大会に臨むことになりました。女子はジムカーナから変わらず2年の佐々木菜美です。 大会当日は前日の事故により男子女子ともに男子車で出場することになりました。大会前日で女子車を佐藤がテスト走行を行っていた際、タイヤ選択が起因してのドライブミスによりクラッシュしてしまったのです。また男子車も走行中にボンネットが開き、前日にフロントガラスの交換を余儀なくされました。このように前日で大きなトラブルを出してしまい、試合直前で形勢が全く狂ってしまったことは大いに反省しなければなりません。

当日はいつものように早慶合同のエール交換に始まります。お互いの健闘を誓います。校歌斉唱でも、前日までのトラブル続きがあってか、部員の心境も幾分ナーバスになっているようです。

午前中1本目のアタックが開始されます。早稲田の第一走者は車輌兼ドライバーの大谷です。大谷は全関東ジムカーナでも個人4位に入賞をしており、出走前のアナウンスでも大きく取り上げられていました。この大谷の出走までに中央大学4年の岡崎選手の1分43秒77が暫定トップとなっており、我らが大谷は3年生ながらも他大学の4年生陣とどれだけ戦えるのか期待がかかります。 大谷は今回一番危険な箇所として噂されていた1コーナーのS字も無難な走りで通過していきます。フリーターンで多少の失速が見られたようですが、さすがは大谷、自分の首を絞めるような運転はしません。堅実な走りです。中間計測ではトップタイムと1秒も差はありませんでした。ストレートからのへの字の進入はやはりまだ度胸が足りないようです。しかし、その後のヘアピン、カヤバコーナーと綺麗に走っていきます。最後の島周りを抑えすぎてか、思うようにタイムが出ません。1本目は1分46秒73で暫定5位という結果でした。本人も不満そうで、すぐに走行を見ていた佐藤から細かいアドバイスを受けていました。

次は女子の第一走者です。といっても早稲田は今回も女子の出場選手は佐々木1名ですので女子は合計2本のみの走行です。 佐々木も大谷同様、抑え気味の走りで危なげなく丸和の土の壁をクリアしていきます。2年生で初のダートということで緊張もしていたことでしょう。記録は2分2秒69とそれまで暫定1位立教の岸選手から8秒遅れるタイムです。しかしまだまだ2年生、来年以降が楽しみな選手です。 そして次は男子第2走目山田悠馬です。この山田、昨年は全日本戦でことごとく競技車を破壊し、名実ともにクラッシャー山田と呼ばれる男です。今年度での成長ぶりやいかに?と思いきや、練習走行、テスト走行では昨年までにない安定感を披露しておりました。クラッシャー山田はもはや過去の人物となってしまったのでしょうか。 山田の出走です、やはりアナウンスでも大いに突かれているようです。しかし、走りはやはり4年の経験でしょうか、今までの選手とは一線を画す走りを披露しております。フリーターンで大きな円弧を描き、タイムロスするも、1分42秒81と暫定でトップに立ちます。

次に第3走者のアタックが開始です。早稲田には全関東ジムカーナでも優勝した佐藤が控えております。 先ほどの山田のタイムを他大で破るものは誰か誰かと会場中の期待がかかる中、千葉工業の菅原選手が1分40秒71と2位の山田を2秒も突き放すタイムを記録しました。やはり千葉工業、ダートには力が入っているようです。その後も日大の3年関口選手が1分42秒92を記録し暫定3位、慶応義塾の永田選手も1分43秒21と暫定4位につける好走を繰り広げます。

そして早稲田はエース佐藤の出走です。千葉工業の菅原選手の1分40秒71がターゲットタイムです。会場中の期待を背にスタートします。佐藤にしては割と大人しい駆け出しでしょうか、1コーナーのS字も素早いカウンターで姿勢を乱しません。フリーターンはやや失速したようですが、なかなかのタイムが出そうです。ストレートからのコーナー進入もやはり4年生、去年までの経験が生きています、今までに無い進入速度でしょう。その後のカヤバコーナー、島周りも難なくこなしタイムは1分40秒55と、やはりやってくれました。しかし本人は大分不満そうです、象の鼻の奥でどうやら砂利に乗って失速したそうです。2本目に期待がかかります。

そして競技は休みとなり散水車が入ります。この間も路面のチェック等で選手もサービスも気が抜けません。下級生は焼きそば焼きに大忙しです。

ここで午後の競技開始です。大谷の出走までに佐藤のトップタイムを破るものは出ませんでした。しかし、第一走者2本目で43秒台に入る選手も現れ、団体優勝のためにも大谷のタイムアップは必要不可欠です。そんな期待の中大谷のスタートです。1本目よりも上級生のアドバイスの成果もあってか、タイム短縮となりそうです。フリーターンも1本目より改善されていたようです。この結果約3秒のタイムアップを果たし、1分43秒76というタイムを記録し、暫定7位に入る好走でした。

その直後女子の出走になります。2年ながらも佐々木は練習のたびに腕を上げ、その成長率には上級生も唸るほどです。しかし2本目の走行では、少ないながらも女子間での闘争心からか、1コーナーで姿勢を乱します。次の瞬間1番心配していたことが起こってしまいました。そのまま乱した体制を制御できず、富士山の横でコース右の壁にフロント足回りからヒット!そのまま反動で反対側の土手を駆け上り、一輪が完全に浮いた状態で止まったのです。会場は騒然、2本目の走行を控えている山田と佐藤の出走が危ぶまれます。

その後の懸命なサービス作業とロアアームとショックの交換により、アライメントは乱れながらも何とか車の修復に成功しました。しかし、無残にもこのときすでに2走目山田の2本目の出走時間は過ぎていました。この結果、山田のタイムアップが果たせず、団体2位に付けていた千葉工業との差が危うくなります。千葉工業の暫定個人2位の菅原選手の2本目も控えていたので、アライメントもままならない車ですが、佐藤の2本目のスーパーアタックに期待が寄せられます。 そんな中、今回の有力優勝候補の千葉工大の菅原選手のアタックが始まりました。2本目もやはりすばらしい走りをしているようです。しかし、惜しくもタイムアップならず。1分40秒91となりました。 その後も佐藤の出走までに彼の1本目を破る選手は現れず、慶應の永田選手も41秒台に終わりました。この瞬間、早稲田大学は、男子団体、個人ともに優勝が決定したしました。 しかし、ここで終わっては早稲田ではありません、足が曲がっていようが、横転した車であろうが、やはりブッチギリで勝たなければなりません。佐藤の2本目も絶対に気は抜けません。

そんな中佐藤の2本目のアタックが始まります。さすがは佐藤、1コーナーのS字も全くアクセルを抜かず進入、ワンオフでの姿勢変化でこの危険なセクションをクリアしていきます。フリーターンではそこまでのタイムアップはなかったようですが、それ以降のセクションでは凄まじい走りをしているようです。象の鼻の脱出速度は今までにない速さでした。トップスピードも最高速を記録し、その後のへの字からのヘアピン進入も他大とは一線を画す速度です。この結果、1分38秒37というスーパータイムを記録し、2位を2秒以上も突き放す形となりました。

今回結果的にはこの上ない記録を残せたわけですが、数々のトラブルが起こってしまったのも事実で、今回は特に反省すべき点が多く見つけられた大会となりました。 この反省を生かし、夏の全日本ダートトライアル、そして鈴鹿で行われる全日本ジムカーナでも必ずや勝利を収めることが出来るよう精進し参る所存です。


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Last-modified: 2005-07-10 (日) 20:24:08 (4397d)