2005年全関東学生ジムカーナ選手権大会 戦評

今年の全関東学生ジムカーナ選手権大会に臨むに当たって、早稲田の男子は厚い選手層に恵まれ、選手選考に悩まされる状況にありました。昨年度4年のエース早川の抜けた穴を埋めるべく、男子3人の選手を選定しなくてはなりません。5月8日選手選考会をフィスコで行い、3年の大谷、佐山、山口、渡辺と4年の佐藤、山田(悠)が予備選定されました。更に11日関越スポーツランドにおいて、3人に絞るために再度選考会を行いましたが、どの選手も高い運転技術を持ち、選考する立場の佐藤と主将の山田(侑)は苦渋の選択を迫られました。そんな中でも小さな運転操作までの選考基準により、3年山口、3年大谷、4年佐藤の布陣で大会に臨むことになりました。女子は2年の佐々木がジムカーナ初経験ながらも目覚しい進歩を遂げ、一人ながら女子の選手に決定いたしました。

大会当日は伝統の早慶エール交換に始まり、校歌斉唱と共に両校の健闘を誓います。学生の大会は前年度の成績で出走順が決まるシステムをとっており、昨年度準優勝の当部は最後尾から2番目の出走順となりました。(昨年度優勝は慶應義塾)

第1走者はフォーミュラの車輌製作チーフでもあります3年山口です。この山口の出走までに、千葉工業大学(EF7)牧野選手の55秒台が暫定トップの記録となっていました。山口の1本目の出走に期待が寄せられる中、アタックが始まります。1コーナーの侵入も安定したコントロールを見せており、順調な滑り出しかと思わせたその瞬間、大会初出場のプレッシャーからか8の字のサイドターンでパイロンタッチに泣くことになりました。ペナルティにより有効なタイムを残せないまま1走目の走行が終わります。この時点でトップはやはり慶應義塾、妹尾選手(3年)の54秒62となりました。しかし山口の参考タイムも54秒61という好タイムであったことを考えると、1走目にして宿敵慶應との激戦が予想されます。

次に女子の第1走者の走行が始まります。昨年、早稲田の女子は団体優勝であったため出走は最後となります。それまでに聖心女子大学の吉田選手(3年)の1分4秒台が暫定トップではありましたが、2年佐々木の初走行はサイドターンが不完全であるにもかかわらず、1分1秒台を叩き出し、個人では午前中をトップで折り返します。

男子は続いて第2走者1本目の走行となります。第2走者は早稲田メカニックの期待の星、3年車輌担当の大谷です。尊敬するチーフメカニック4年坂口先輩の夢を叶え、この度選手の座を勝ち取りました。大谷の前までには、またもや千葉工業大学の下村選手が55秒台で第2走者ではトップのタイムを記録しております。しかし未だ総合トップタイムは慶應妹尾選手(3年)の54秒台が残っております。そんな中、我らが大谷のアタックが始まります。第2走者である分、第1走者の山口からの情報を余すところなく使い、車をコントロールしていきます。山口のパイロンタッチがあった8の字セクションも難なくこなし、高速コーナーでも若干山口のタイムを上まわる好走を繰り広げます。ダイヤモンド型の定常円セクションも無難にクリアし、今回の肝でもあるフリーターンに進入します。 次の瞬間、誰もがその目を疑いました。なんとフリーセクション内でのターンに失敗し、禁断のバックギアを使用するという事態に陥ってしまったのです。山口同様大谷も大会は初出場のため、やはり大きなプレッシャーがあったのでしょう。このタイムで57秒71を記録します。しかし、バックギア一つで5秒位のロスであると予想されるので、それ以外の走りを考慮してもとても残念な結果ではありました。これによって更に2本目の走行に大きな期待がかかります。

お昼も近くなり、みんなのお腹がすき始めたころ、お待ちかねの第3走者、4年佐藤の登場です。佐藤は一時期大学を休学し、レーシングスクールで腕を磨いていた経歴を持ちます。昨年度はすべての試合で選手を務めておりましたが、昨年の学生全日本ダートやジムカーナでは車輌トラブルなど、数々の不運が重なり個人での好成績はありませんでした。この時点では千葉工業大学の菅原選手が53秒台と頭ひとつ抜けたタイムを記録しており、団体でも千葉工業大学が暫定トップにつけております。早稲田はここまで有効なタイムが残せていないため、この時点での団体トップは期待できませんが、団体、個人を取るためには佐藤のスーパーアタックが欠かせません。期待がかかります。 そんな中で佐藤の走行が始まりました。1コーナーからの横Gがかかったフルブレーキングでも、ふらつく車をコントロールしながらタイヤの限界を攻めています。8の字セクションの侵入でオーバーステアに見舞われながらも、カウンターステアと同時にシフトダウン、その間にフルブレーキも続け、ふりっかえしからのサイドターンで会場が沸きます。その後もブレーキング時には毎回タイヤスモークを上げるほどの力走が続き、フリーターンでは若干奥でターンをして安全策を取ります。光電管までアクセル全開でゴールするので、一時停止区間内で車を止めるのが精一杯のようです。この走りで51秒51というタイムが記録され、2位を2秒以上も突き放す結果となりました。この直後の慶應のエース永田選手のアタックですが、記録は53秒01、この時点で慶応義塾が暫定団体トップ、個人では佐藤に続く2位にこの永田選手が入り込んできました。

ここで午前中の競技が終了し、この時点で早稲田は団体暫定3位。パイロンタッチを考慮しての慶應とのタイム差は約6秒。団体優勝には山口、大谷の2本目でのタイムアップが必要不可欠であります。

男子第1走者2本目のアタックが始まりました。山口はパイロンタッチ以外の1本目と同様にキレイにパイロンを抜けていきます。フリーターンも難なくこなし、54秒59の記録を残しました。この時点で山口は暫定6位につける好タイムです。 次は女子の2本目です、佐々木は1本目同様サイドターンができないものの、丁寧なドライビングで1本目からわずかながらタイムアップを果たし、女子個人準優勝となりました。

次は女子の2本目の走行です。佐々木は若干ながら1本目からタイムアップを果たし、1分1秒28を記録します。東京農業の榎本選手には大きく離される結果となってしまいましたが、女子個人準優勝となりました。次大会以降はなんとしてもサイドターンの習得が必要であります。

そして男子は第2走者の大谷です。1本目はバックギアのため有効なタイムが記録されていないため、やはり2本目に大きな期待がかかります。的確なクラッチミートから第1コーナーはなかなかの侵入速度です。8の字のサイドターンもきれいにきまりました。ダイヤモンドもパイロンから50センチも離さない力走です。1本目最大のミスであるバックギアも使わず、フリーターンをクリアしていきます。記録は53秒35で暫定3位という素晴らしい走りでした。

ここで、宿敵慶應の妹尾選手です。我等が大谷を若干上回り53秒22を記録し暫定3位を奪われます。

やはり最後は早稲田のエース佐藤の出番です。午前中の1本目にして2位を大きく引き離すタイムを記録していますが、2本目は50秒台を狙うという意気込みです。スタートから1コーナー、8の字のサイドターンまでの区間タイムは1本目を上回っているようです。ダイヤモンドもきれいに抜け・・・と思ったそのとき、無残にもパイロン1つに接触してしまいます。この結果で記録は1本目の51秒53です。

大会最後は前年度優勝校慶應義塾のエース、永田選手です。力走を繰り広げ、53秒00を記録しますが、惜しくもパイロンタッチ。ペナルティで有効タイムは1本目の53秒01となります。

この時点で早稲田大学の男子個人、団体のダブルタイトルが決定いたしました。 今回の大会では佐藤が2位を大きく引き離す結果となりましたが、2本目でパイロンタッチをし、3年生の山口、大谷も1本目ではタイムを残すことが出来なかったことなど、反省すべき余地が残されているのも確かです。この反省を生かし、次の全関東学生ダートトライアル選手権大会、更には夏の全日本戦でも常勝早稲田を貫くべく精進してまいる所存です。


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Last-modified: 2005-06-20 (月) 16:52:54 (4417d)