If it says simply. -簡単に言うと-

全日本学生フォーミュラ大会の概要
 全日本学生フォーミュラ大会は、2002年から自動車技術会が主催する学生向けの大会です。
詳しい説明は下記に譲るとして、学生は、ガソリンエンジンを動力とした4輪自動車を全く新しく構想・
設計・製作し、大会でその完成度を競います。容姿としてはF1のマシンを軽自動車くらいの大きさに縮めた背の低い1人乗りの車ではありますが、学生は、3DCADなどのパソコンの専門ソフトを使いフレームを設計したり、膨大な書類を繰り自分のマシンに合ったサスペンションを探したり、流体力学の面からカウルを算定したり、金属加工や溶接を加えて部品を組み立てたりと、車両作成はとても付け焼き刃の知識で対応できるものではないようです。主に大学単位での出場となりますが、車両は毎年作成し直すルールになっているので、昨年ダメだった部分を今年改良するなど、学生の知識や独創性や構想力を大いに発揮できるような内容となっております。また大会の評価対象には、自らのマシンの良さを如何に審査員に伝えるかというプレゼンテーションの部門が含まれています。これにより、まさに一般企業のような、構想から市場に売り出すまでの一貫した流れを学生が学ぶことができます。
早稲田大学自動車部(以下WUAC=Waseda University Automobile Club)が新しい領域で活動するにあたっては、十分に手応えがあり、やりがいがあるものだと部員一同胸を躍らせております。


WUAC-FormulaProjectの今後の活動予定
ここではWUAC-Formula Projectの車両製作計画を2005年8月出場のものを例にとって軽く説明致します。
04年
10月
11月
2004年11月までに、パッケージングレイアウトの作成、エンジン解析、パーツリストの作成を開始します。構想-設計-製作-プレゼンの4段階では、構想の段階となります。
12月 次に、年内に3DCADの習得とフレームの設計・解析を終わらせます。これで今後8ヶ月間の製作&調整の根幹となる設計を終わらせることになります。この構想・設計段階できちんとしたものができないと、製作段階でそのしわ寄せが来て、フォーミュラ計画自体が頓挫することになりかねません。
05年
1月
2月
3月
4月
次に、2005年の1月から4月までの四半期で実際に車両製作に入ります。足回りの加工からエンジンマウントの取り付けまで全て自分たちでしなければなりません。
5月
6月
そして5月、6月に入ると完成した車両の走行試験を行います。設計製作が上手く行かなかった部分はすぐに持ち帰って修正を行わなければなりません。またそれに平行してプレゼンテーション資料の作成に入ります。
7月
8月
最後に7月に各種最終調整を行い、8月に大会出場との運びになります。

WUACにとっては2005年が初出場となるわけで、この理想的な計画通りに事を進めることは非常に難しいと思いますが、部員一同、力を合わせてこの高いハードルを乗り越えようと思います。



Convention Outline -大会概要-

大会の起源
 大会発祥の地はアメリカのミシガン州ポンティアック市で、「座学ばかりでは優秀なエンジニアが育たない」といった危機感を持ったアメリカ自動車技術会(Society of Automotive Engineers)が1981年、Formula SAEと呼ばれるフォーミュラスタイルの車両による自動車競技会を開催しました。学生のみで組織されたチームで、原則として1年間でレーシングマシンを製作し、その設計製作能力・車両の性能を競う大会です。また、この大会は単に製造した車両の性能のみを競うものではなく、学生自身がチームを企画・運営し、車両の設計・製作・工程管理・プレゼンテーションという企業運営のノウハウ全てが評価対象となる非常にユニークなものとなっています。もちろん、車両設計にあたって発生しうるコストにも制限があり、$25000以下で且つ、1日あたり4台の生産が可能であることが条件となります。従って、限られた予算・時間の中でいかに優秀な設計製作を行うかが問われます。


その後の歩み
 こうした競技会を通して知識を身に付けたエンジニアは自動車企業をはじめとする産業界ではもちろんのこと、F1やCARTなどモータースポーツのトップカテゴリーの中においてもその実力を発揮するという活躍ぶりを見せています。そして、その教育・人材育成効果、社会的貢献としての宣伝効果が認められ、三大自動車メーカーなど有名企業もスポンサーとして全面的に支援しています。
発祥以降、2004年アメリカ大会での参加チームは130校を超え、米国以外にも日本、カナダ、イギリス、プエルトリコ、韓国 などからも参加しました。
日本国内大会は2003年の8・9月にツインリンク・モテギにて第一回学生フォーミュラー大会が行われ、出場校は17校でした。また今年の第2回大会の参加校は28校となり、有力大学はほとんど参加しています。



Convention Conception -大会理念-

大会理念
ものづくりの機会を提供することによって、大学・高専等の工学教育活性化に寄与する。
学生自らがチームを組み約1年間でフォーミュラスタイルの小型レーシングカーを開発・製作することによって、学生がものづくりの本質やそのプロセスを学び、ものづくりの厳しさ・おもしろさ・喜びを実感する。
競技会では、走行性能だけでなく、車両のマーケティング、企画・設計・製作、コスト等のものづくりにおける総合力を競う。
学生に対しては自己能力向上の場、企業に対しては将来を担う有能な人材発掘の場を提供する。



Convention Regulation -レギュレーション-

設計要件
タイヤがカウルで覆われてなく、コックピットがオープンなフォーミュラスタイルの4輪車両であること。
4サイクルピストンエンジンで排気量610cc以下。オリジナル設計の加給器の装着は可。リストリクター(吸気制限装置)の最大直径は20mm。
ホイールベース1525mm以上。トレッドは、フロント又はリアの大きい方に対して75%以上。ホイールは8インチ以上。
排気音量は、排気口から水平面45度、50cmの位置で110dB以下(所定の回転数)。

安全要件
横転・正突・側突時にドライバーを保護するために、フロント・リアのロールフープ、バルクヘッド前方のクラッシュゾーン、サイドプロテクション、フレームメンバー等について構造・材料など詳細規定。
車両前端からロールバーメインフープ又は防火壁の間のドライバー席に車体開口部がないこと(コクピット開放部に関して定めることは除く)。
ドライバー安全規則として、拘束システム(5又は6点式シートベルト)、保護用具(ヘルメット、スーツ、手袋など)、視認性、ヘッドレスト、ドライバー脱出5秒以内、転覆安定性、防火壁、消化器等について詳細規定。
ブレーキは4輪すべてに作動し、独立した2系統の液圧回路を有すること。ブレーキペダルのすっぽ抜け時、それを検知しエンジン停止するスイッチを装備。
燃料タンクはメインフープとタイヤを結んで出来る面の内側に装備(容量は7.57リットル以下)。

競技要件
静的競技のうちコスト・製造分析と設計については、大会前(約2ヵ月前)に所定のコストレポートと設計レポートの提出を義務づけ。未提出の場合には該当競技のチーム得点はゼロとする。
車検に合格し、車検ステッカーが貼られている車両でなければ、プラクティス走行および動的イベントに参加できない。
動的競技では、一人のドライバーは二つの競技を超えて運転できない。耐久走行と共に燃費も評価するが、これは一つの競技としてカウントする。一つの競技で2回競技する際は、二人のドライバーが1回ずつ運転する。



How is it evaluated? -競技種目と配点-

       全ての出走車には大会側から次の項目を点数として評価されます。
デザイン 設計の優秀度を評価。設計のコンセプトも評価対象 150点
コスト 制作費を分析し、マネージメント管理能力を評価 100点
プレゼンテーション 車両の開発のアピール能力を評価 75点
アクセラレーション 車両の加速性能を評価 75点
スキッドパット 車両の旋回性能を評価 50点
オートクロス 車両の総合性能を評価 150点
エンデュランス 車両の耐久性能及び燃料消費性能を評価 400点
総計 1000点